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横木真建築設計事務所
Yokogi Architecture Design Office
下府町の家 改修
竣 工:2018年3月
所 在 地:島根県浜田市
用 途:住宅(改修)
施 工:浜田土建
一戸建て住宅の改修計画
35年ほど前に建てられた一戸建て住宅の改修計画です。
初めて伺ったときの印象は、「非常に暗い空間」でした。
三方を周囲の建物に囲まれ、唯一開けた北側も水回りと寝室があり、メインの生活スペースであるリビングやダイニングは、昼間でも照明をつけなければいけないほど暗い場所となっていました。
改修計画では、この暗さを解決すること、耐震補強を行うこと、断熱補強を行うことが主に求められました。
改修のアイディアとしては大きく3つの手法を採用しました。
1.畳の続き間だった空間をひとつながりとして、色々な方向から光が入るように
2.天井を撤去し、2階の梁までの大きな開口を設ける
3.2階の床の一部をスノコ状にし2階の窓からの光が1階へと導かれるように
これらのアイディアにより1階は明るく天井の高い、おおらかな空間となりました。
大きな開口には、雪見障子ならぬ「空見障子」を設け、隣家の視線を気にせずに空だけ見上げることができるようになりました。
近接する線路を電車が通過すると揺れるほどだった建物は、壁、床ともに剛性を高め、現在の耐震基準を十分に満たすよう構造補強を行いました。
また、内断熱による断熱補強を行うと同時に、珪藻土や杉板といった調湿効果のある材料を採用することで、山陰の高湿な気候にも対応しています。
改修前に使われていた手摺や障子、建具などは使用場所を変えながらも再利用。
ふとしたときに改修前の名残を感じられるように意図しました。
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■改修前
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